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われもの注意。 割れものあふるる国。事割り、割り当てに割りを食い、割り切って割引き、割り振ってごろうじろ。いつもそのままではいられない。割るは結びのはじめ。おっとここは割勘で。 |
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かくかくしかじか。 かくかくしかじか、かくあるべし。なんとも絶妙なる言の葉空間か。誰もが言の葉漂う空間を呼吸してたからこそ放たれたことば。かくかくしかじかはすでに万葉集にも見える。 |
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夜の音。 夜になって昼の喧騒が消えていくとそこに夜の音が残る。夜になって聞こえてくる音などではなく夜そのものが発する音。宇宙が震えているような、地球が擦れているような音。 |
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たそがれの国。 たそがれの国にはブラッドベリも住んでいた。それこそ時がうつりゆくのを肌で感じてしまう刻限。人も鳥も海も木もすっかりとけて境がわからなくなるとあの郷愁に揺られる。 |
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例のもの。 例のもの、と聞いて思わず了解したくなるような空気がある。あれやこれやは代名詞ではなく、空気の奥にあるあれやこれを指している。同じ空気を吸えばたちまち了解できる。 |
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そろりそろりと。 曾呂利新左衛門は秀吉に愛された鞘師。彼の手になる鞘に刀がそろりとあったのでこの名がついた。お伽衆であるのか、書状はあるも実在は不明なるが、物語の実在感は天下一。 |
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徒然なるままに。 徒然は「連れ連れ」に字をあてる。ふるふると続くあてどなさ。このあてどなさが日記と随筆の近さを生み、人死してなお残る山河を前にして湧く無常と織りなされわれに還る。 |
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猫町だより。 猫はなぜ月灯りが似合うのか。もちろん夜行性だからであるのだろうが、そのひっそりとした佇まい、人に寄り添いながらも猫の世界を粛々と守る姿はどこか月を想わせるもの。 |
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名古屋山三郎はかぶきもん。 名古屋山三郎は蒲生氏郷に仕える槍の名手にして出雲の阿国とかぶき踊り。美少年にして根っからのかぶきもん。煌びやかな出立ちから立ち振る舞い。誰もがかぶきに狂うころ。 |
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駱駝が歩く江戸。 駱駝がお目見えしたのは文政四年(一八二〇年)、ペルシャから。ひとこぶ駱駝が幕府に献上されたが幕府が断り興行師へ。これが見世物となり駱駝の一大ブームが湧きおこる。 |
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むかしむかしあるところに。 むかしむかしとは御伽噺の常套句。連綿と連なる物語の国へするりと入るためのおまじない。物語はいつも時と場所の混沌から紡がれる。だから、いつどこにでも飛んでいける。 |